行事風景

イエス様の時代の聖書

夏休みに入り、船津助祭と横山神学生が久留米に帰ってきてくれています。彼らの姿を見ると、いつもとても嬉しい気持ちになります。

 

宮﨑神父さまがよくおっしゃいます、「聖書を読みなさい」と。
前主任司祭の森山神父様は、「毎週日曜日のミサに聖書を持ってきてください!」とおっしゃっていました。

聖書はいつも、ダイニングに置いています。
信仰に関連した本を読むのが好きなので、気になる箇所があれば聖書を開きます。


ルネサンス期に印刷技術を発明したグーテンベルク、
彼が最初に印刷したのは聖書でした。

カトリックでは旧約聖書46巻と新約聖書27巻をまとめて「聖書」の正典としていますが、
ご存知のように、ユダヤ教では「聖書」といえば旧約(わたし達がそう呼ぶところの)のみを指しています。
そして、その旧約聖書には原本というものは存在せず、
10世紀ごろに筆写された『レニングラード写本』というものが最古の写本とされていました。

ところが、1947~1956年にかけて死海近くのクムラン洞窟で発見された旧約聖書などの宗教書は、
BC200年からAD68年ごろにかけて作られた写本だったのです!
クムラン以外から発見されたものも含め、死海文書と呼ばれる写本の断片は800以上もあります。

この写本は述べ数百人のユダヤ教エッセネ派の人々によって書かれた(諸説あり)、
との研究結果もあり、ほぼ誤字もないそうです。
その時代にこれほどの知性と能力のあった人々が祈りながら共同生活をしていたのかと思うと、
驚きを通り越し、畏敬の念しかありません。

それらはほとんどすべて、イエス様とその弟子たちが生きていた時代に、
彼らが生きていた地の近くで書き写されたものなのです。

 

http://dss.collections.imj.org.il/

Googleとイスラエル博物館(IMJ)が、デジタル版「死海文書」のオンライン公開をしています。
(サイトは、英語、アラビア語、スペイン語、そして中国語で読むことができます。)

写真は、イザヤ書の一部です。
子どものころから考古学に興味があったわたしにとっては、興奮の映像です。

「デジタル死海文書」は、ユダヤ・キリスト教関連の貴重な考古学的資料として著名な死海文書 (dead sea scrolls) を
高解像度カメラでスキャンし、誰でもアクセスできる形でオンライン公開するプロジェクトです。

https://japanese.engadget.com/2011/09/26/google/

もちろん、わたしもヘブライ語は読めません。
ですが、イエス様が生きていた時代に書かれた文字、
聖書の写本の筆跡を目に刻むだけでも、
4000年以上もの間受け継がれてきた信仰者たちの思いを感じることができると思います。

 

森山神父様に薦めていただいた、和田神父様の著書からの記事でした。

面白くて、一気に読みました。
とてもお薦めです!!