前田万葉枢機卿様と高山右近

7/7に、今村カトリック教会において、筑後地区信徒研修会として前田万葉枢機卿様の講演会が開催されました。

 

今村教会は、本当に美しい聖堂です。
レンガ造りの建物と、美しい木製の内部、これぞ日本の教会!!だと誇らしく思います。

 

 

テーマは、「福者ユスト高山右近 列福から列聖へ」

この写真からも伝わるように、前田枢機卿様はとても優しいお人柄の方でした。
枢機卿、というととても遠い存在のように感じるのですが、
以前、久留米教会のフィリピンコミュニティの皆さんが招いてくださったタグレ枢機卿様も
とても親しみやすい、明るくて優しい方でした。

高山右近については、皆様もご存知かと思います。
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の戦国大名による天下取りの時代の中で、
「主君はイエス」の生き方を通して神の国を目指した生涯を送って殉教したのが、高山右近でした。

1630年に、右近が流されて亡くなったフィリピンのマニラ大司教によってバチカンに列聖の申請がなされました。
そして昨年、ようやく列福されたのです。

右近忌の 主君はイエス 平和かな

剣に代え 十字架を手に 右近忌や

前田枢機卿様が、右近の命日である2月3日にちなんで詠まれた俳句です。
この句を聞いたとき、とてもあたたかい気持ちになりました。
講演会の最後には、司会の方からの「参加者の家庭の平和のために祝福をお願いします」というリクエストに応えて、
わたしたち全員に祝福を授けてくださいました。
その時は、目から涙が溢れそうになりました。


参加者からの「司教と枢機卿としての仕事の両立はいかがですか?」との問いに
「大変ありがたいことに、補佐司教を2人もつけていただいて、
今までは一人で決断しなければならなかったことも、3人で相談しながら進めることができています。
ですが、一人だったころに比べ、司教の仕事は3倍に増えています。(笑)
枢機卿になったから依頼された仕事は、できる範囲で何でも引き受けるようにしています。
このようなチャンスはなかなかない、と思っているからです。
ですが、中には「フランシスコ教皇様が来た時にこの手紙を渡してください。」とか
「教皇様に直接会わせてほしい」といった申し出がたくさんあります。。。(苦笑)」

「長崎や大阪の信徒だけでなく、皆さんのお祈りがあるから、
こうして大きな病気もせずに役割を果たしていけていると思います。」
ともおっしゃっていました。

神学校時代の先輩後輩の間柄の宮﨑神父様と前田枢機卿様が
これからもお元気でお働きになれますよう、お祈りしましょう。